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鈍感でも構いません・・

毎年この時期恒例、関鍼校さんでの講義が始まりました。




 

かれこれもう10年ほどおじゃましているでしょうか。
熱心な学生さんに会えるのが毎年楽しみになっています。

評価とは全く関係のない授業で、何をやってもよいということなので、臨床家として実戦に役立つ「種」となるような内容を心がけております。




画像や血液検査などで診断する現代医学と異なり、東洋医学では問診以外は術者の五感が主な診断情報になってきます。
つまり身体の声をいかに聴き取れるかが重要なポイント。

出力(鍼具・灸具の使い方)の練習と試験対策で手一杯な学生さんに、入力(四診情報)の精度の上げ方、
実践臨床につなげるための「感覚のものさし」のつくり方の入口、ポイントをわずかな授業時間ではありますがお伝えしていきます(別コマでは出力系も)


日本の教育現場では、think(頭の作業)ばかり鍛えて、feel(身体の作業)はほとんど鍛えられていないので、苦手で当然。
かくいう私もこの道に入った当時、鈍感を自信をもって自覚しておりました(^_^;)


胸がすく
胸がつかえる
肝を冷やす
身の毛がよだつ
背筋が寒くなる
腹が据わる
腰が抜ける
骨身に沁みる
地に足がつかない
等々・・

身体感覚が言語や思考に自然に含まれている日本人は、本来feelの作業も得意なはずなのですが、
現代生活では身体をほとんど使わず(エスカレーター、電車…)頭ばかり(TV,PC…)使うので無理もないですね・・



本日の授業ではみなさんに


「鈍感でも構いません・・」


とお伝えしてきました(笑)
仲間に感覚の鋭い方がいたり、先生のいう変化が当初わからなくても焦らなくて大丈夫。

患者さんには身体を感じること自体驚くほどできない方もいらっしゃいますし、自覚されていない身体の声をこちらからお伝えして感じて頂き、
共有することで信頼感をもってもらえることにつながったりもするからです。

「鈍感だと自覚していたところから本来の感覚を取り戻していく・・」過程の経験が後(臨床現場)で活きてくるのです(患者さんへの説明・共有、心身の理解)



また心理学的には、無感覚がとても大切な場合もあります。

あまりにショックな出来事があった時、時に人間は、記憶を無くしたり、感覚を閉じることでその局面を乗り切り生き延びる場合があります。
(例:戦争、災害で家族を亡くす、襲われた経験…)

受け止めきれない程のショックがあった場合、そのようにしてイノチを守るインテリジェンスが働いているのです。

「感覚を閉じる、鈍らせる・・という自然治癒力が働いていることで、生き延びてこられてよかったですね・・」
・・と、まずはお伝えすることができるかもしれません。




鈍感な人は、感覚を鈍らせることで守るイノチの仕組み(ツボも心も)への理解をより深めていける伸びしろが大きいのです@体験談(^_^)








at 19:19, くさのね, こころ・からだのこと

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